シルクの特徴。 |シルクとは? 知りたいとこだけカンタン解説
シルクって何なの?
普段生活していると、時々出てくる「シルク」。高いやつでしょ?
よく聞くし分かるけど実はよくわからない。をできるだけ簡単に解説します。
絹とシルク
どちらも言葉としてはよく聞くし、商品の表示に見かけることもありますよね。
しかし、絹とシルクは同じものです。
きぬ=絹=シルク=SILK、と言葉の違いです。
語源
「きぬ」は日本語、「絹」は中国、更に「Silk」は、大昔に中国からシルクロードを通って世界に輸出する際に、
伝説上の絹の発見者・王妃「西陵氏」Xi Ling→ シーリン にちなんだものという説と、
絹は織物の発展と大きく関わっていますから、中国語の糸状のものを表す、「絲」Si →スー から来ているという説が代表的です。
どんな素材?
シルクは、カイコガ(蚕蛾)の幼虫が成虫になるためにマユ(繭)を作る時に口から吐く糸を人々が素材として使い始めたものです。
強くて長くて、織物にすれば人々の衣服になり、染めやすく防寒にもなり、肌触りが良いので大昔の人々の間で広く使用されました。
また、大昔から現代に至るまで天然の長繊維として高級素材と言えばシルク。繊維の女王、第二の皮膚、そのように呼ばれることもあります。
繭をほぐして糸として使用するものを絹糸、糸にせずシート状に伸ばし重ねてふわふわにし、防寒具の詰め物として使用するものを真綿(まわた)と言います。
天然高級素材
シルクは高級なイメージがあります。もともと、皇帝や権力者への献上品、輸出品として世界に知れ渡った歴史があるので、シルクは貴重品というブランドとしての価値が付いたこと。
またそもそも生産地が限られる上、近年では養蚕家がますます減少しています。
代替品も多く作られ、より希少な存在になっているために値段が高いという事がいえます。
シルクの特徴
では、シルクはどのような特徴があるのでしょうか?
特徴を知ることで、どんなシーンで使えばより効果を得られるのか、また注意点もわかります。
シルクは綿や麻、羊毛など天然繊維の中で、ダントツの15000mという驚異の長さがあり、長繊維と呼ばれています。
毛羽立ちにくいので刺激が少なく、滑らかで光沢があり、引っ張っても切れにくいのが大きな特徴です。
ちなみに麻は1~3センチ、綿は2~4センチ、羊毛は5~数十センチです。
シルクの特徴をメリットデメリットごとにまとめていきます。
メリット
肌に優しく美肌効果が高い
天然の繊維の中でも強度が強い
肌触りがいい
リラックス効果がある
しなやかな光沢があり、美しい
夏に涼しく、冬は暖かい・調温効果が高い
放湿・保湿性・調湿効果が高い
UVカット効果が高い
脱臭効果がある
耐火性が高い
静電気が起きにくい
染色しやすい
アレルギー反応が起こりにくい
デメリット
太陽光・紫外線に弱く変色しやすい
水に弱くシミができやすい
摩擦に弱い
価格が高い
メンテナンス・保管に手間がかかる
シルクの用途
シルクの特徴が分かったところで、どのような用途に使われるのでしょうか?
衣類
大昔からもっとも古い繊維素材の一つとして、絹糸を織って衣服として使用されてきました。
今でもシャツ、ドレス、カーディガン、スカーフ、インナーウェア など。
たくさんの衣類に使用されています。
インテリア工芸品
染色性と織物としての美しさが知られて以来、多くは贅沢な献上品や工芸品としても知られるようになりました。
刺繍、タペストリー、扇子・うちわ、カーテン など。
現在では伝統工芸品としてのイメージの方が大きいです。
寝具
シルクの保温性や包容性(ドレープ性)またなめらかな肌触りと身に付けて寝るだけで得られる高い美肌効果から、これも衣類と同じくらい古い時代から庶民から世界中の権力者にまで愛用されてきました。
布団や、赤ちゃんのおくるみ、布団・枕カバー、パジャマ、ガウンなど。
スキンケア・化粧品
シルクの繭を扱う工房のおばあちゃん達の手はとても若々しい。シルクの主成分フィブロイン・セリシンは触れているだけで美肌効果がある天然アミノ酸。
世界中の美しさを追求する女性を中心に、そんなシルクのメリットを最大に生かそうと産み出されたシルクのスキンケア化粧品が数多く存在します。
化粧水、保湿クリーム、フェイスパウダー、クレンジング 、サプリメントなど。
医療品・医療機器等
また、シルクの主成分は人間の肌成分ととても似ており強度もあることから、非常にアレルギー反応が起こりにくい唯一の天然素材として大昔から近代にかけて手術後の傷を縫う縫合糸として重宝されてきました。技術の発達した現在でもシルクの成分を利用した医療品は次々に開発されています。
人工皮膚、縫合糸、サージカルマスク など。
生活用品
上記のような理由から、身の回りの生活用品にもたくさん利用されています。
マスク、手袋、石鹸、タオル、アイマスク、ナイトキャップ など
シルクの歴史
シルクは色んな効果があって、大昔から愛用されてきました。
では、どのような歴史をたどってきたのでしょう?最後に簡単に解説して行きます。
シルクの歴史
シルクが人々の間で初めて使用されたのは紀元前の昔、中国。実は古すぎて正確な事がわかっていません。
ただ、5000年ほど昔の古代中国の遺跡でシルク布の断片が発見されたり、古代の伝説、民話として伝わっていたり。
人類の文化の発展とシルクは密接につながっており、紡績技術の原点もシルクです。
シルクの衣服や防寒具としての有用性や芸術としての価値が評判になって以来、人々の間で養蚕が始まり、時を経て工芸品、贅沢品として古代の権力者、皇帝への献上品として発展しました。
当時でもシルクの価値はとても高かったので、養蚕と紡績の技術は国のトップシークレットだったそうです。
しかし、やがてシルクを中心とした異文化との貿易が始まり、その中で技術は西方へ伝播していったと言われています。
以降、東南アジア、インド、ヨーロッパ、東は日本でも養蚕の文化が発展しましたが、特にヨーロッパの方では養蚕技術がうまく発展しなかったと言われており、現在では世界のシルク生産は中国が60%、インドが20%、残りの20%は東南アジアとその他の地域で行われています。
ちなみに1920年代は日本の紡績がピークだった時代に世界一の生産を誇りましたが、現在ではわずか世界の0.2%です。
シルクの現在
現在では、たくさんの代替品に溢れており、シルクの必要性というものはほとんどありません。
しかし、シルクでなければ表現できない芸術性や心地よさ、天然の恩恵というのはもちろん健在で、技術の進歩した今でも昔と変わらない方法で作られたシルク商品には世界中にたくさんの愛用者がいます。
近年でもコスメ・スキンケア等の分野で話題になるなど、新しいファン層も増えているようです。
そして、新しい研究、技術によってまた新しい方法でシルクのメリットを活用しようという試みが世界中で行われています。
しかしながら、シルクを生産する養蚕家が年々高齢化とともに減少し、更に希少な存在となっているのが現状です。
私自身もこうしてシルクについてご紹介することで、一人でもシルクの良さを知ってくれれば。と思いながら書き進めています。
ここまで読んでいただいて、もしもシルクを使ってみたいと思われたなら、ぜひ一度シルク商品を試してみることをお勧めします。
手触り、美しさ、心地よさ、きっとシルクのファンになる事と思います。
GoonDocks
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